うさぎの子宮腺癌・子宮水腫
- 平和の森AnimalClinic

- 7月9日
- 読了時間: 2分
今回は、食欲低下をきっかけに来院されたウサギさんの症例をご紹介します。
画像検査により子宮の異常を認め、子宮卵巣摘出術(避妊手術)を実施しました。摘出した子宮の病理検査では子宮腺癌と診断され、あわせて子宮水腫も認められました。
◽️ウサギの子宮腺癌・子宮水腫について
ウサギの子宮腺癌は、中高齢の未避妊メスで最も多くみられる腫瘍の一つです。
初期には目立った症状がないことも多いですが、
- 血尿のように見える出血
- 陰部からの出血
- 食欲低下
- 元気消失
- 貧血
などの症状が現れることがあります。また、進行すると肺などへ転移することもあるため、早期発見・早期治療が重要です。
一方、子宮水腫は子宮内に液体が貯留する疾患で、子宮の拡張や炎症を引き起こし、子宮腺癌と併発することもあります。
根本的な治療は子宮と卵巣を摘出する手術(子宮卵巣摘出術)です。
◽️今回の症例
患者さんは食欲低下を主訴に来院されました。
身体検査と画像検査を行ったところ、子宮の腫大および内部に液体の貯留が認められ、子宮疾患が強く疑われました。
飼い主様とご相談のうえ、根治を目的として子宮卵巣摘出術を実施しました。
手術では拡張した子宮を慎重に摘出し、腹腔内も確認しながら処置を行いました。
摘出した子宮は病理検査へ提出した結果、子宮腺癌と診断され、あわせて子宮水腫も認められました。



◽️術後経過
術後は麻酔からの覚醒も良好で、食欲も徐々に回復しました。
現在は定期的な診察を行いながら、再発や転移の有無を含めて経過観察を続けています。
◽️まとめ
ウサギの子宮腺癌は比較的発生の多い腫瘍ですが、初期には症状が乏しく、発見が遅れることも少なくありません。
陰部からの出血や食欲低下などの症状がみられた場合は、子宮疾患が隠れている可能性があります。また、未避妊のメスでは、高齢になるにつれて子宮疾患のリスクが高まることが知られています。
子宮腺癌や子宮水腫は、早期に手術を行うことで良好な経過が期待できる場合があります。
当院では、ウサギをはじめとしたエキゾチックアニマルの外科手術や腫瘍診療にも対応しております。気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。


