リクガメの嘴過長に対する嘴トリミング
- 平和の森AnimalClinic

- 7月9日
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今回は、嘴(くちばし)が伸びて食べれないとのことで来院されたリクガメさんの症例をご紹介します。
診察では嘴過長に加え、全身の皮膚に薄い角質の剥離(脱皮異常)も認められました。嘴のトリミングを行うとともに、飼育環境を詳しく確認したところ、食餌内容の偏りや日光浴不足がみられたため、栄養状態や飼育環境についても見直しをご提案しました。
◽️リクガメの嘴過長について
リクガメの嘴は一生伸び続けるため、野草など繊維質の多い食事を摂取することで自然に摩耗し、適切な長さが保たれています。
しかし、食餌内容の偏りや摩耗不足、咬み合わせの異常、飼育環境などが原因となり、嘴が過度に伸びてしまうことがあります。嘴過長になると食べ物をうまく咬めなくなり、食欲低下や体重減少につながることもあります。
◽️今回の症例
診察では上の嘴が過長となっており、食餌をうまく咬みにくい状態でした。また、全身の皮膚には薄い角質が広範囲に剥離しており、脱皮異常も認められました。
飼い主様からお話を伺うと、ご高齢で管理が難しくなってきたこともあり、食餌内容に偏りがあり、十分な日光浴(または適切なUVB照射)ができていない状況でした。
嘴過長に加えて全身性の脱皮異常も認められたことから、単なる嘴の摩耗不足だけではなく、栄養状態や飼育環境が関与している可能性も考えられました。特に、ビタミンA欠乏を含む栄養学的な問題も鑑別として考えられたため、嘴のトリミングだけでなく、食餌内容や紫外線環境についても詳しくご説明し、飼育方法の見直しをご提案しました。
◽️来院時の症例写真


◽️処置後の写真
専用のドリルを用いて、嘴を適切な長さと形に整えました。
過度に切除すると出血や採食障害につながる可能性があるため、少しずつ慎重にトリミングを行いました。


◽️まとめ
リクガメの嘴過長は、単に「嘴が伸びた」という問題だけではなく、飼育環境や栄養状態が背景に隠れていることがあります。
食べにくそうにしている、嘴が伸びている、脱皮がうまくできていないなどの症状がみられた場合は、早めに受診し、原因を含めて評価することが大切です。
当院では、リクガメをはじめとした爬虫類の診療や飼育相談にも対応しております。気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。


