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猫の拘束型心筋症(RCM)による胸水・肺水腫

◽️概要

今回は、呼吸が速く苦しそうとのことで来院された猫ちゃんの症例をご紹介します。


胸部レントゲン検査および心エコー検査を実施したところ、重度の拘束型心筋症(Restrictive Cardiomyopathy:RCM)と診断しました。また、重度の左心房拡大、、胸水、肺水腫などを認めました。


◽️拘束型心筋症(RCM)について

拘束型心筋症は、猫の心筋症の一つで、心臓の筋肉が硬くなることで十分に広がることができず、心臓に血液が入りにくくなる病気です。


その結果、心房に大きな負担がかかり、特に左心房が著しく拡大することがあります。病気が進行すると肺水腫や胸水、血栓塞栓症などを引き起こし、呼吸困難などの重篤な症状が現れます。


初期には症状が乏しいことも多く、症状が現れた時にはすでに進行しているケースも少なくありません。


◽️検査

・胸部レントゲン検査

レントゲン検査:心陰影の拡大、胸水と肺水腫を疑う陰影が認められる
レントゲン検査:心陰影の拡大、胸水と肺水腫を疑う陰影が認められる

・心エコー検査

狭小化した心室、過剰な腱索、左房拡大を認める
狭小化した心室、過剰な腱索、左房拡大を認める

- 重度の左心房拡大

- 心室の拡張障害

- 拘束型心筋症に特徴的な心臓の構造

などが確認されました。


◽️治療

拘束型心筋症は根治が難しい病気であり、治療の目的は心不全を改善し、呼吸を楽にしながら生活の質(QOL)を維持することです。


本症例では肺水腫を伴う急性心不全であったため、

- 酸素療法

- 利尿薬による肺水腫の改善

- 心臓への負担を軽減する内科治療

などを開始しました。


◽️まとめ

拘束型心筋症は猫では比較的まれな心筋症ですが、進行すると肺水腫や血栓症など命に関わる合併症を引き起こすことがあります。


「呼吸が速い」「寝ているときの呼吸数が増えている」「食欲が落ちた」「元気がない」といった症状は、心臓病のサインかもしれません。


心臓病は早期発見・早期治療が重要です。気になる症状がありましたら、お早めにご相談ください。


当院では、胸部レントゲン検査や心エコー検査を用いた心臓病の診断・治療を行っています。ワンちゃん・ネコちゃんの心臓について気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。

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